アメリカ・ファーストのトランプと日本
どうも、ゆうまーるです。
前回、「アメリカ・ファースト」を掲げるトランプが大統領になったアメリカは「世界の警察」を辞めるかもしれないと述べました。
世界でも、イギリスのEU離脱問題のように、ナショナリズム、反グローバリズムの動きは徐々に大きくなっているようにも見えます。
そこで、長年、友好関係を築きあげてきた日本とアメリカはこれからどのような関係になっていくのでしょうか。
同盟ではなく取引という形で行われる日米関係
トランプがディールが好きだということは何度も述べました。
これまでアメリカは、日米同盟を強固にし、東アジアの情勢を安定させるといった目的がありました。
しかし、トランプはアメリカ軍を日本においておくのであれば、日本はアメリカ軍の維持にどれだけお金をだしてくれるんだという取引を考えているでしょう。
しかし、日本は在日米軍の駐留経費をすでに74.5%も負担しています。
それは、「思いやり予算」があるからです。
思いやりという名目で、基地で働いている日本人従業員の給料や光熱費なども、すべて日本が負担しています。
だから、「これ以上払わないなら撤退する」とトランプが言い始めても、アメリカにとってはそっちの方がかえって費用がかかります。
そのため、「もう日本は守らない!撤退する!」という可能性は低いでしょう。
さらに、中国とのディールにおいて隣国である日本に米軍基地があることはアメリカにとって有利になるでしょう。
その点でも、日本が米軍駐留費をあげなくとも、アメリカにとっては大きな利益になるでしょう。
トランプの次なる一手
冷戦下、中国や北朝鮮、ソ連がすぐ近くに存在している中、日本が防衛費をGDP比1%に抑えれていたのはやはり、アメリカ軍が存在していたからでしょう。
それだけ、アメリカ軍の恩恵というのは大きいのです。
だからこそ、上記に述べた関係でトランプは手を引くことはなく、新たな交渉をするでしょう。
「自分の国を自分で守るために武器を買え」といった交渉もできます。
しかし、そもそも第二次世界大戦後、日本、ドイツ、イタリアが二度と逆らわないように、戦争をしないように重しとして、アメリカ軍基地を各国に置きました。
そして、何かあったときは基本的にアメリカが守るからということで、武器を持たせてもらえなかったのです。
だから、トランプが日本に対し「自分の国は自分で守れ」という風になれば、日本側は、「それでは、日本はこれからアメリカと戦えるだけの軍事的装備を持った国になっていいですか」と交渉することもできます。